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2023年秋冬に買うべき“本命デニム”21選。注目のトレンドキーワード7を解説!(Mayumi Numao)

シーズンを問わずヘビロテするデニムこそ、最旬トレンドを押さえておきたい。2023-24年秋冬コレクションに登場した人気ブランドのデニムを7つのキーワードに沿って解説。ランウェイの着こなしをお手本に、即ポチりたくなるおすすめアイテムをピックアップ。自分に合う旬顔デニムが必ず見つかるはず!

紹介した商品を購入すると、売上の一部が Vogue Japan に還元されることがあります。

1.「クワイエット ラグジュアリー」にはセンタープレスのデニムを投入

ヴェルサーチェ(VERSACE)

2023-24年秋冬シーズンのビッグトレンドである「クワイエット ラグジュアリー」は、ラグジュアリーファッションに対する控えめなアプローチを意味する。「ミニマリズム」とは異なり、また「ノームコア」よりもエレガントで洗練されているのが特徴だ。キャッチーなロゴなどに頼らず、上質でエフォートレスなムードが漂い、控えめであればあるほど存在感が際立つ。

ヴェルサーチェ(VERSACE)

では、この究極のタイムレスファッションをデニムで取り入れるにはどうしたらよいか? デニム自体、カジュアルなアイテムのため、クラス感アップを狙うならシルエット選びがキーとなる。例えば、ヴェルサーチェVERSACE)のブルーデニムは、細身のストレートラインでセンタープレスを施したスラックスのような仕上がりに。程よいダメージのウォッシュ加工をあしらっており、シックなビスチェとロンググローブを合わせれば、シンプルだがエレガンスが強調できる。もちろん、定番の白シャツとも相性抜群だ。

ヴィクトリア ベッカム(VICTRIA BECKHAM)

ジーンズにセンタープレスを施したブランドは他にも。ヴィクトリア ベッカムVICTORIA BECKHAM)は、ハイウエストでリラックスして履きこなせるルーズ感がポイントだ。ワックスコーティングの艶感がエッジィで上質な遊び心を演出してくれる。裾はあえてカットせずに、ハイヒールやブーティで高さを出すのがおすすめ。

センタープレスに加えて、サイドボタンでアレンジを楽しめるのがアレクサンドル・アクハルカトシシュヴィリ(ALEKSANDRE AKHALKATSISHVILI)のハイライズジーンズ。ライトブルーのデニムのウエストにパドロックを飾ったジェイ ダブリュー アンダーソンJW ANDERSON)もアクセ効果を発揮する。フレアなシルエットがお好みなら、ポロ ラルフ ローレンPOLO RALPH LAUREN)も要チェック。

ALEKSANDRE AKHALKATSISHVILI デニムパンツ

裾のスナップボタンはシューズのヒールの高さに合わせて開閉が楽しめる。

¥79,700
FARFETCH
JW ANDERSON デニムパンツ

ウエストにパドロックモチーフをあしらった遊び心溢れるデザインがポイント。

¥97,000
FARFETCH
POLO RALPH LAUREN デニムパンツ

落ち着いた印象のインディゴブルーはシーンを問わず大活躍。

¥46,000
FARFETCH

2.ウエストをスッキリ見せるディテールの妙

コペルニ(COPERNI)

今季は、下半身をスッキリと見せる頼もしいボトムも押さえておきたい。コペルニCOPERNI)からは、Gジャンを腰に巻いたような、またはミニスカートをレイヤードしたようなデザインが登場した。このアイテムは、腰まわりにコンプレックスを抱いている人はもちろん、シンプルなデニムパンツにさりげないアクセントを加えたい時にも重宝する。トップはタイトフィットのリブニットなどを合わせると、全身にメリハリが効いてスタイルアップがアピールできるはずだ。

ロク(ROKH)

おしゃれ上級者におすすめしたいのが、ロクROKH)のレイヤードパンツ。2枚重ねたようなボリューミーなデザインは、あえて下半身に重厚感を演出することでウエストを細く見せる視覚効果が狙える。また、軽やかなライトブルーを選ぶと全体のバランスが整う。

デニムをクチュールライクに仕上げるディーゼルDIESEL)は、超ローライズボトムにコルセット風のウエストにレースをあしらって。ステラ マッカートニーSTELLA McCARTNEY)は、ブルーのコントラストを駆使したパッチワークのデザインが特徴。シンプルにウエストのディテールを重ねたサンドロSANDRO)はデイリー使いに最適。

DIESEL デニムパンツ

ハードなダメージデニムをラグジュアリーに見せるレースの透け感が秀逸。

¥107,500
FARFETCH
STELLA McCARTNEY デニムパンツ

ブルーの濃淡でシェイプアップ効果を演出できる1本。

¥120,000
FARFETCH
SANDRO デニムパンツ

ショートブーツと好相性のクロップド丈で足もとをすっきりと見せて。

¥31,900
FARFETCH

3.カーゴパンツも引き続きトレンド入り

マルケス アルメイダ(MARQUES'ALMEIDA)

夏に大ブレイクしたカーゴパンツも、まだまだ人気が衰えない。マルケス アルメイダMARQUES'ALMEIDA)は、大きなポケットとY2Kムード全開のケミカルウォッシュを組み合わせたボリューミーなシルエットを提案。トップは肌を大胆に見せたり、コンパクトに仕上げるのが鉄則だ。

ファッショニスタがこぞって着用しているジ・アティコTHE ATTICO)のカーゴパンツの新作も押さえておこう。アーティーなカモフラージュ柄が、ボリューミーなボトムをいっそう引き立てる。アウターはショート丈のブルゾンでコンパクトにまとめるのがベター。

スリムなシルエットを狙いたい人には、ブルマリンBLUMARINE)を。スッキリとしたサイズ感ながら、捻りを効かせたユニークなポケットを配しているので華やかな印象を与えてくれる。また、ダークトーンに偏りがちな秋冬コーデにマンネリを感じるなら、マルケス アルメイダ(MARQUES'ALMEIDA)のホワイトデニムにトライして。

BLUMARINE デニムパンツ

カーゴパンツを細身デザインで楽しみたい人におすすめ。

¥111,000
SSENSE
MARQUES'ALMEIDA デニムパンツ

クリーンな印象のホワイトは洗練コーデに不可欠。

¥78,200
FARFETCH
THE ATTICO デニムパンツ

カーゴパンツブーツを象徴するモードな1本。

¥149,000
SSENSE

4.パッチワークやステッチが主役のワークスタイル

トム フォード(TOM FORD)

デニム好きなら、クワイエット ラグジュアリーの時流とは真逆を行くワークスタイルも見逃せない。2023-24年秋冬コレクションを最後に、惜しまれつつも自身のブランドに終止符を打つことを発表したトム フォード(TOMFORD)からは、パッチワークでデニムを繋いだバギーパンツが登場。一見ラフな印象だが、美脚に見せるシンメトリーのステッチ使いがお見事。ミスター・フォードの手にかかれば、デニムはグラマラスなアイテムへと昇華する。

イザベル マラン(ISABEL MARANT)

モダンなエスニックのムードを絶妙なさじ加減でコレクションに落とし込むイザベル マランISABEL MARANT)は、ひねりを加えたジャンプスーツを発表。直線的なステッチのIラインやウエストのギャザー、実用的なビッグポケットなど、細部に施したディテールが秀逸だ。

ハイヒールに合わせたくなるヴィクトリア ベッカム(VICTORIA BECKHAM)の細身のクロップド丈は、上品な印象のライトブルーの切り替えが◎。フレームFRAME)のワイドレッグタイプは、縦のラインを強調したパッチワークが脚長効果を発揮する。カラフルなデニムを縫い合わせてカーゴパンツに仕立てたのは、ナターシャ ジンコNATASHA ZINKO)。クラフト感たっぷりのユニークなデザインで人と差をつけたい人におすすめ。

VICTORIA BECKHAM デニムパンツ

計算された美脚シルエットはハイヒールに合わせたい。

¥68,165
MATCHES
FRAME デニムパンツ

リラックスして着用できるワイドレッグタイプ。裾は切りっぱなしでラフに仕上げている。

¥58,613
MATCHES
NATASHA ZINKO デニムパンツ

遊び心溢れるパッチワークで個性的なカーゴパンツが完成。

¥112,700
FARFETCH

5.勢いが止まらない、90'sストレートデニム

グッチ(GUCCI)

ここ数シーズン、トレンドを超えて定番スタイルの仲間入りを果たしているのが、90's調のストレートデニム。グッチGUCCI)は、9月末にミラノで発表される新クリエイティブ・ディレクターのサバト・デ・サルノのデビューコレクションを前に、デザインチームがブランドのヘリテージを振り返り、とりわけ1990年代から現在までのスタイルにフォーカスしていた。90'sのムードを堪能できるルーズフィットは奇をてらわない王道アイテムだが、馴染みのある1本だからこそ、履く人のセンスが試される。上の写真を真似て、ビッグサングラスにオーバーサイズのジャケット、クラシカルなローファーというボーイフレンドのアイテムを借りたような着こなしを楽しみたい。

ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)

ボッテガ・ヴェネタBOTTEGA VENETA)も、2023年春夏コレクションに続いてシンプルなストレートパンツを展開している。ブランドの代名詞でもある上質なレザーアイテムをデニム風に仕上げるトロンプルイユのシリーズなら、クワイエット ラグジュアリーを体現できる。

毎日着用するものだから、比較的抑えた価格でモード感を演出できる優秀ボトムを狙いたい。エフォートレスなアイテムに定評のあるカイトKHAITE)からは、ウォッシュを効かせたクラシックなストレートレッグをレコメンド。ブーツやハイヒールにも合わせやすく、大人のカジュアルスタイルが完成する。3万円台でゲットできる韓国発のロウ クラシック(LOW CLASSIC)やリダンRE/DONE)も王道シルエットにモダンなディテールを施しており、ヘビロテ間違いなし。

KHAITE デニムパンツ

クラシックなストレートレッグシルエット。

¥64,160
MATCHES
LOW CLASSIC デニムパンツ

スタイルを選ばないインディゴのストレートレッグ ジーンズ。

¥37,000
SSENSE
RE/DONE デニムパンツ

気取らないヴィンテージルックを演出するダメージ加工が特徴。

¥37,715
MATCHES

6.ストリートから火がついたカットアウトはキレイめデザインが鍵

エリア(AREA)

ストリートを中心に大ブレイクしている、膝や太ももの部分を大胆にカットアウトしたデニムは、キレイめなデザインにシフトしている。なかでも注目したいのが、NY発のエリアAREA)。カットした前もも部分に煌めくビジューをあしらい、アイキャッチーに見せている。切りっぱなしのデニムはだらしなく見えてしまう······という人にこそ、トライしてほしいアイテムだ。

AREA デニムパンツ

大きくカットした部分にビジューをあしらい華やかに。

¥128,700
FARFETCH

ジ アティコ(THE ATTICO)

カットアウトとボンテージパンツを組み合わせた、ハイブリットボトムはジ アティコ(THE ATTICO)から。存在感たっぷりのワイドレッグで誰よりも目立とう。

THE ATTICO デニムパンツ

カットアウトとボンテージパンツを組み合わせた1本。

¥131,200
FARFETCH
ALEXANDER McQUEEN デニムパンツ

さりげなく肌を見せる上品なカットアウト。

¥183,700
FARFETCH

7.おしゃれ上級者はデニムスカートを狙って

ディオール(DIOR)

最後に推したいのが、2023年春夏シーズンからじわじわと人気が上昇しているデニムスカート。野暮ったく見えそう、全身のバランスが難しい······という声が聞こえてきそうだが、ボリューミーな素材感に負けないシューズ選びを心得ておくとよい。ディオールDIOR)が提案するのは、ミディ丈のブラックデニム。スッキリとしたウエストバンドとややフレアに仕立てたシルエットが特徴でフェミニンな雰囲気が漂う。足もとは、レースアップブーツで重めに仕上げるのがベター。デイリーに活躍するパンツからスカートにシフトするだけで、“ちょうどよいカジュアル”が味わえる。

ヴィクトリア ベッカム(VICTRIA BECKHAM)

優美なシルエットにこだわるなら、マーメイドシルエットも見逃せない。ヴィクトリア ベッカム(VICTRIA BECKHAM)は、デニムのヒップ部分をあえてフロントに配置し、裾に立体的なフレアをあしらった。切りっぱなしのスリットから、トレンドのチャンキーソールのローファーやショートブーツを覗かせて。

ブランドを象徴する三日月パターンを採用したマリーン セルMARINE SERRE)のデニムスカートは、巧みなステッチ使いでマーメイドシルエットに仕立てて。Y/プロジェクトY/PROJECT)のスリット入りなら、デニムスカート特有の野暮ったさが解消できる。フロントボタンとライトグレーを組み合わせたマラン エトワール(MARANT ÉTOILE)は、使い勝手のよいタイトシルエットがポイントに。

MARINE SERRE デニムスカート

ステッチ使いが秀逸なマーメイドシルエット。

¥228,400
FARFETCH
Y/PROJECT デニムスカート

大人っぽい印象のブラックデニムは程よいカジュアル感が演出できる。

¥37,870
MATCHES
MARANT ÉTOILE デニムスカート

スッキリとしたペンシルシルエット。

¥60,700
FARFETCH

※価格など表示内容は、執筆現在のものです。変更の可能性もありますので、最新の在庫状況や販売価格は、販売ページをご確認ください。

Photos: Gorunway.com