コンテンツにスキップする
Subscriber Only

バイデン米政権、アフガン資産凍結の理由ない-中国がけん制

  • 中国政府、米国内のアフガン準備資産約1兆円相当の凍結解除求める
  • 米国はアフガンの平和と復興の邪魔をやめる必要-中国外務省報道官

中国政府は15日、バイデン米政権に対し、イスラム主義組織タリバンが率いるアフガニスタン新政府の要求に応じて資産凍結を解除するよう求めた。米国内の口座に預けられているアフガンの準備資産は約95億ドル(約1兆円)相当に上る。  

  準備資産へのアクセスを失ったアフガニスタンは流動性危機に直面しており、中国はどのようにしてアフガンが経済・人道危機に陥らないようにするかを巡る議論に踏み込むことで、米国をけん制しようとしているとみられる。

  国連が緊急支援として12億ドル余りの拠出を今週表明した後、タリバンはすでに追加の人道支援を国際社会に求めている。

  米国やその同盟国はアフガン新政府への関与を進める前に、タリバンが女性と少女を中心に人権問題に取り組み、国内でテロ集団がはびこらないようにすることを望んでいる。一方で中国などのアフガン近隣諸国は、人道危機が国境を越え、自国に影響が及ぶことを阻止しようとする傾向が強い。

  中国外務省の趙立堅報道官は北京での定例記者会見で、米国内の「資産はアフガニスタンの人々のものであり、米国には凍結する正当な理由がない」と主張。米国は「制裁の誤った実施を止め、アフガンの平和と復興の邪魔をやめるべきだ」と述べた。

原題:
China Says U.S. Has No Reason to Freeze Afghan Reserves Overseas(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE