景気判断を下方修正、自動車減産で消費や生産に悪影響-9月月例報告
占部絵美内閣府は16日公表した9月の月例経済報告で、国内の景気判断を4カ月ぶりに引き下げた。自動車の供給制約や巣ごもり需要の一巡で、個人消費や生産の動きが弱まった。下方修正は今年3回目。
総括判断では、景気は依然厳しい状況にある中で「持ち直しの動きが続いている」との見方を維持する一方、従来の「一部で弱さが増している」から「このところそのテンポが弱まっている」に修正した。
個別項目では、感染症が直接影響したサービス消費だけでなく、供給制約のある自動車や巣ごもり需要の一巡した家電など財消費にも弱い動きが広がり、個人消費を4カ月ぶりに下方修正。半導体不足や東南アジアでの感染拡大による部品供給不足で減産した自動車産業の動きを反映し、生産を17カ月ぶりに下方修正した。
項目 | 9月の判断 | 今回の判断方向への変更 | |
---|---|---|---|
下方修正 | 個人消費 | 弱い動きとなっている | 4カ月ぶり |
生産 | このところ一部に弱さがみられるものの、持ち直している | 17カ月ぶり | |
上方修正 | 住宅建設 | このところ持ち直しの動きがみられる | 3カ月ぶり |
海外の景気については、「一部で依然として厳しい状況にあるが、持ち直している」との判断を維持。地域別では、ユーロ圏とドイツは2カ月ぶりに上方修正した一方、タイは2カ月連続で下方修正した。
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