アダニ中核企業が初の公募債発行計画を棚上げ、株価急落受け－関係者

インドの資産家ゴータム・アダニ氏率いるアダニ・グループの中核企業、アダニ・エンタープライゼスは、このところのグループ傘下企業の株価・社債相場急落を受け、初の公募債発行を通じた最大100億ルピー（約160億円）調達の計画を棚上げした。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

　　ブルームバーグは昨年12月、アダニ・エンタープライゼスがエーデルワイス・ファイナンシャル・サービシズやＡＫキャピタル、ＪＭフィナンシャル、トラスト・キャピタルを起用して今年１月に公募債を発行する計画だと報じていた。しかし、非公開事項であることを理由に匿名で語った関係者によれば、発行に向けた活動は現在、停止している。

　　米空売り投資家ヒンデンブルグ・リサーチが先月のリポートでアダニ・グループの株価操作や不正会計の疑いを指摘して以降、同グループを巡る状況は一挙に暗転しており、今回の棚上げもそうした流れの最新例と言えそうだ。同グループはヒンデンブルグのリポートの内容を強く否定している。

　　エーデルワイスはコメントを控えた。アダニ・エンタープライゼスの公募債発行を手掛ける予定だった他の金融会社３社にもコメントを要請したが、返答は得られていない。アダニ・グループの広報担当者に電子メールでコメントを求めたが返答はない。

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原題：Adani Flagship Shelves $122 Million Bond Plan After Market Rout（抜粋）