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中国の不動産市場支援、しわ寄せは銀行に-10兆円超の時価総額失う

  • 金融緩和や資金需要低迷による圧迫に不動産支援延長が追い打ち
  • 中国の銀行株指数、年初来高値から14%安-バリュエーションも低く

中国政府は、苦境にあえぐ不動産セクターへの支援や景気てこ入れに向けた取り組みを進めているが、それに伴うマイナスの影響をまともに受けるのはどこなのか、銀行株に資金を投じている投資家はあらためて思い知らされている。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の中国の銀行株指数は5月に付けた年初来高値から14%下落。770億ドル(約10兆8400億円)相当の時価総額を失い、バリュエーションも過去最低水準近くに沈んでいる。

  銀行セクターはすでに中国人民銀行(中央銀行)の金融緩和や資金需要の伸び悩みによる圧迫を受けているが、中国当局が不動産開発企業向けの支援延長を金融機関に求めたことで、銀行に対する注目が再び集まっている。

中国、不動産市場への支援策拡大-融資返済1年延長など

Chinese Banks Are Trading Near Record-Low Valuations
 
 

  ウォール街の一部アナリストは慎重な見方に転じている。ゴールドマン・サックス・グループは中国の銀行株に弱気な見解を示し、中国紙が先週、これに反論する異例の展開となった。

  中国の銀行株指数の株価純資産倍率(PBR)は0.27倍と、昨年10月終盤に付けた過去最低をわずかに上回る程度となっている。一方、世界の銀行指数は同0.9倍。

  グリフィン・チャン、ジュディ・チャン両氏らシティグループのアナリストはリポートで、不動産開発企業向け金融支援策の延長について、「問題を抱えた開発業者に対する銀行与信リスクを巡る投資家の懸念を根本的に和らげるというよりも、全般的な地合いを改善させる印象が強い」と分析。住宅ローンへのエクスポージャーが大きい銀行がより脆弱(ぜいじゃく)である可能性があると指摘した。

原題:China’s $77 Billion Bank Rout Shows Who Pays Price for Rescues(抜粋)

(この記事は一部に自動翻訳を利用しています)
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