ベルギー王室御用達のデルヴォー、馮兄弟が持ち株売却を検討－関係者

香港の資産家兄弟、馮国経（ビクター・フォン）と馮国綸（ウィリアム・フォン）両氏が創業192年のベルギーの高級革製品メーカー、デルヴォーの持ち株売却を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

　　馮兄弟はアドバイザーと協力しており、有望な売却先候補と連絡を取った。売却でデルヴォーの企業価値は約５億ー６億ドル（約540億ー650億円）と判断される可能性がある。情報の非公開を理由に関係者が匿名で語った。　　

　　関係者によると、兄弟は2011年、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスと共にデルヴォーの株式を取得。両者で過半数株式を握ったという。

　　持ち株売却に向けた協議は継続中だが、兄弟が保有株維持を決める可能性もあると、同関係者は話した。馮氏集団（フォン・グループ）の担当者から今のところコメントはない。テマセクの広報担当者はコメントを控えた。

　　ウェブサイトによると、1829年創業のデルヴォーは、83年にベルギー王室御用達ブランドに認定された。

原題：
Billionaire Fungs Said to Weigh Sale of Luxury Brand Delvaux (1)（抜粋）