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ブラックロック、中国株の「オーバーウエート」維持-下げ過ぎと分析

  • 中国企業のファンダメンタルズはなお堅調とブラックロック
  • ウォール街、中国株の見通しを相次いで引き下げ-景気回復失速で

米資産運用会社ブラックロックは依然として中国株をアジアで最も「オーバーウエート」としており、中国企業のファンダメンタルズはなお堅調で、最近の相場下落が行き過ぎのようだとみている。

  同社のグローバル新興国市場株担当ポートフォリオマネジャー、ルーシー・リウ氏は11日の記者会見で、投資家が「最悪のシナリオ」を織り込みつつあり、相場は「下げ過ぎだ」と指摘。目先の触媒として、堅調な企業業績や景気刺激策の強化、米中関係の安定化を挙げた。

  世界で約9兆1000億ドル(約1280兆円)の資産を運用するブラックロックは、2月に中国株の投資判断を「オーバーウエート」に変更。新型コロナウイルス禍後の中国経済再開に伴う短期的な好機を理由に挙げた。その後、同国の景気回復が失速する中、ウォール街の銀行は中国株の見通しを相次いで引き下げている。

  MSCI中国指数は最近、1月の高値から20%余り下落し、弱気相場に入った。一方、人民元は低迷する経済を巡る懸念を背景に、対ドルで8カ月ぶり安値付近で推移している。

China Stocks, Yuan Slump Amid Economic Slowdown
 
 

  リウ氏は中国市場にはまだ「ボトムアップのチャンスがたくさんある」と述べ、特定の人工知能(AI)関連銘柄が引き続きアウトパフォームするはずだとしてテクノロジーセクターを推奨。消費回復や産業オートメーションにも好機を見いだしている。

  その上で、世界の投資家が中国を「過度にアンダーウエート」としているリスクがあると予想。「何らかの景気回復に関するポジティブなデータや刺激策があれば、中国市場のショートスクイーズ(踏み上げ)やポジション調整・見直しのきっかけとなり得る」との見方を示した。

原題:BlackRock Says China Stock Rout Overdone, Keeps Overweight Call(抜粋)

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