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日本株のブルトレンドは消えつつある、複数チャートが弱含み展開示唆

日本株相場は主要株価指数が33年ぶりの高値を付けた歴史的な上昇の後、勢いを失いつつある。複数のチャートが今後さらに弱含む可能性を示唆している。

  日経平均株価は先週3日に終値ベースで付けた1990年3月以来の高値(3万3753円)から4.6%下落している。米国の追加利上げへの懸念や円相場の反発、決算を迎えた上場投資信託(ETF)による分配金捻出の売り圧力などが引き金となった。年初から29%も上昇した同指数は10日の取引で、昨年12月以来となる5営業日続落となった。

  投資家の間では日本株に対しまだ強気派が多いが、ここに3つのチャートがある。

日経平均株価がダブルトップに
 
 

  日経平均は6月27日の安値を割り込んだ。同安値は6月中旬と7月初旬の高値に挟まれたボトムであり、チャート分析上は上昇トレンドの終了を示す「ダブルトップ」を形成したことになる。一部アナリストによると、日経平均は今後さらに1466円下落する可能性がある。仮にそうなれば、10日終値に対し4.2%安い3万0840円となる計算だ。

日経平均は25日移動平均線を割り込む
 
 

  日経平均は投資家の短期的な売買コストを示す25日移動平均線を割り込んだ。過去数カ月にわたり25日線は日経平均の重要な下値支持線となってきたが、これを下回ったことで今後は一転して上値抵抗線となり、上昇を抑制する材料として投資家に意識されやすくなろう。

フィボナッチ分析でみる日経平均株価のポイント
 
 

  日経平均は今のところ3万2084円でサポートされている。同水準は、米国の地方銀行破綻を受けて3月16日に付けた安値からの上昇相場をフィボナッチ・リトレースメントで分析し、ちょうど高値から23.6%押しに当たる水準だ。日経平均がこれを割り込むと、次の下値めどは38.2%押しの3万1042円を試す展開が見込まれる。

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