IWCの新展開は、70年代へのオマージュ?
今年開催された新作時計の展示会「Watches and wonders」にて、いちばん好みのブースが、ここIWC。あえてオープンな空間構成を採用し、背景には巨大なインヂュニアを掲げる。そしてメルセデス・ベンツのコンセプトカーや同時代の家具をディスプレイして、傑作「インヂュニアSL」が生まれた1970年代への思いをはせる。
そんなブースで発表された「インヂュニア・オートマティック 40」は、ジェラルド・ジェンタのデザインへのオマージュを込めつつ、現在の技術からこそ実現可能なケース厚やダイヤル表現を行った。インヂュニアは70年近くつづく人気コレクションだが、このモデルによってさらに注目される存在になることは間違いない。
IWC
インヂュニア・オートマティック 40
傑作「インヂュニアSL」のデザインに、慎重に手を加えた。耐衝撃性を高めるためにリューズガードを加え、ベゼルの5つの穴も左右対称のポジションに。そして耐磁性軟鉄インナーケースも使用していながら、ケースの厚みを10.7mmとかなり薄くしており、着用感も高めた。SSケース&ブレスレット、自動巻き、40mm径。156万7500円。
インヂュニア・オートマティック 40
新生「インヂュニア」の話題としては、チタンモデルが加わったこともニュースだ。ケースやブレスレットはマット仕上げになっており、グレーメタリックな質感に合わせてダイヤルもグレー。軽くて着用感に優れるだけでなく、全体的にクールな印象になった。Tiケース&ブレスレット、自動巻き、40mm径。195万8000円。
パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 トップガン・オセアナ
視認性と機能性を尊ぶパイロットウォッチだが、IWCでも最近はファッション性を考慮している。このモデルはパイロットが空母艦上で着るオーバーオールの色が着想元とのこと。深みのあるブルーセラミックがきれいだ。セラミックケース×ブルーのインレイ付きラバーストラップ、自動巻き、41mm径。156万7500円。
IWC
TEL:0120-05-1868
https://www.iwc.com/jp
文・篠田哲生
編集・神谷 晃(GQ)