中国国産ジェット旅客機、初の商業飛行-ボーイングやエアバスに対抗
Danny Lee-
中国東方航空が運航、上海から北京へ28日に飛行
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国有の中国商用飛機が単通路機C919の開発に着手したのは2008年
米ボーイングや欧州のエアバスに対抗する中国国産のジェット旅客機が中国東方航空に引き渡されてから約半年後の28日、初の商業飛行を行った。
東方航空のMU9191便は現地時間午前10時32分(日本時間同11時32分)に上海の空港を離陸した。同社がソーシャルメディアの微博(ウェイボ)を通じ発表した。乗客128人を乗せ、北京に無事着陸したと中国共産党の機関紙、人民日報がツイッターに投稿した。
国有の中国商用飛機(COMAC)が単通路機C919の開発に着手したのは2008年。11年後半に製造を開始したが、正式な耐空証明を取得したのは22年9月だった。
東方航空はC919最初の買い手で、5機を発注。昨年12月の初号機納入後、同機は試験飛行100時間の条件を満たすため、連日のように飛行試験を行っていたが、今年2月7日から5月17日まで東方航空のC919は104日間、定期的に飛行していなかったこをフライトレーダー24のデータが示している。
中国は民間ジェット航空機製造におけるボーイングとエアバスの優位性を崩そうと取り組んでいる。
COMACは1000機を超えるC919を受注しているが、その大半は確定したものではなく、多くが中国の航空機リース会社から。
COMACは米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏サフランの合弁会社CFMインターナショナルからエンジンの供給を受けるなど、C919の製造にあたってはGEやハネウェル・インターナショナルなど海外サプライヤーにも依存。
C919の飛行は中国国内でのみ認められており、欧州ではまだ審査が続いている。C919の慣例的な割引前の価格は9900万ドル(約139億円)。
原題:China Jet to Rival Airbus, Boeing Makes First Commercial Flight (抜粋)