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中国の不動産危機、最大手のデベロッパーにも飛び火か

  • 資金調達に失敗と伝えられた碧桂園控股の社債と株価が大きく下落
  • 同社は不動産危機拡散リスクの目安となる企業と見なされている

中国の不動産セクターをのみ込んでいる危機は最大手のデベロッパー、碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)にも影響が及びつつある。資金調達の試みが失敗したと伝えられたことが信頼感低下の前触れではないかと懸念され、同社の株価と社債が大きく下落した。

  世茂集団などの同業他社が大幅な格付け引き下げに見舞われる中で、碧桂園は流動性危機による痛手をさほど受けていない質の高い民間大手開発業者の1社で、危機拡散リスクの目安となる企業と考えられている。

中国不動産開発3社、相次ぎ格下げ-債務返済能力に根強い疑念

  碧桂園は2017年に中国恒大集団から不動産開発業者の首位の座を奪取して以来、契約販売で国内最大手の地位を維持している。従業員は20万人余りで、広東省仏山市に本社を置く。

  多くの同業他社と同様、同社もオフショア信用市場での資金調達に大きく依存している。ブルームバーグがまとめたデータによると、同社のドル建て債の発行残高は約117億ドル(約1兆3400億円)で、デフォルト(債務不履行)に陥った企業を除けば中国の大手不動産開発業者の中で最大。

  碧桂園の創業者、楊国強会長は05年、娘の楊恵妍氏に過半数株式を譲渡した。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、恵妍氏は中国で最も裕福な女性。

  碧桂園が転換社債の取引を巡って投資家から十分な支持を得られなかったと伝えられたことを受け、同社ドル建て債の一部は過去最安値に下落。期限が長めの同社債は14日遅くの時点で一時、額面1ドル当たり69セントで取引された。香港市場に上場する同社株価は14日、前日比3.3%安で取引を終えた。

 

原題:

China’s Property Crisis Reaches Biggest Builder Country Garden(抜粋)

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