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【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース

  • 米債務交渉妥結、週明けの金融市場の反応、トルコ大統領選
  • 米中の争い、TBレートの低下は限定的な可能性

ホワイトハウスと下院共和党の交渉担当者は27日夜、連邦政府の法定債務上限の引き上げで原則合意に達しました。皮肉にも、米国のデフォルト(債務不履行)が意識される中で、堅調だったドルは週明け29日のウェリントン外国為替市場で1ドル=140円ちょうど近辺にまで下げました。ただ、予想通りの反応はそこまで。すぐに140円台後半に戻しています。今週は米雇用統計などの重要イベントが控えており、市場の関心は既に債務問題から次に移っているのかもしれません。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

原則合意

債務上限問題は最終的に法案として上下両院での可決にこぎ着ける必要があるが、合意には民主・共和両党の強硬派からの反対が予想される。原則合意には、債務上限の適用停止に加え、非国防支出を今後2年間にわたりほぼ現行の水準に据え置く歳出合意が盛り込まれたという。バイデン大統領とマッカーシー下院議長は28日、合意案の議会通過に自信を示した。採決は31日に行われる予定。

リスク資産上昇か

原則合意を受け、世界の金融市場は安堵(あんど)感から上昇する見通しだ。債務危機でリスクセンチメントは過去数週間にわたって圧迫されていた。法定債務上限を巡る懸念から逃避需要に支えられてきたドルは週明けの動きが注目されそうだ。皮肉にも、米デフォルトの可能性はドルを押し上げ、伝統的な安全資産とされる円をもアウトパフォーマンスしてきた。29日は米国と英国の市場が祝日で休場のため、流動性は低い見通しだが、米国債とS&P500種株価指数の先物はいずれも取引される。

現職の勝利

トルコで28日行われた大統領選の決選投票で、現職エルドアン大統領の勝利が確実となった。西側諸国や国外投資家との摩擦が深まる見通しだ。開票率ほぼ100%の投票結果に基づくと、エルドアン氏の得票率は52.1%。主要野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏(74)の得票率は47.9%。

米中の争い

レモンド米商務長官は27日、中国当局が一部の重要セクターで米マイクロン・テクノロジー製半導体の調達を禁止した最近の決定について、米国は「容認しない」と述べ、これまでで最も厳しい表現で米側の反発を表明した。米通商代表部(USTR)のビアンキ次席代表はロイター通信とのインタビューで、米国が中国の物品に課している既存の関税に関し、米国の進める見直しの結論が両国通商関係の「打開」に左右されることはないと語った。

TBレートの行方

債務上限問題の原則合意で短期債利回りは低下する可能性があるが、低下幅は限定的になる可能性がある。財務省は7-9月末までに1兆ドル余りの財務省短期証券(TB)を発行し、現金残高を近く再拡大することが、最近の推計で示されている。こうした大量発行は金融市場から著しい流動性を吸収する可能性が高い。米金融当局が利上げを実施し、バランスシートを縮小していることを踏まえれば、市場への圧力は強まるもようだ。

 

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