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ロシア産原油、パイプラインでの中欧供給を停止-国営トランスネフチ

  • 支払い済みのトランジット輸送料金、対ロ制裁理由に返金受ける
  • ドイツ、ポーランド向けのパイプラインには影響なし
欧州各国に通じているドルジバ・パイプライン
欧州各国に通じているドルジバ・パイプライン 出所:ブルームバーグ、AWコンサルティング

ウクライナ経由でハンガリーやスロバキア、チェコへ輸送されていたロシア産原油の供給が先週停止した。ロシアの国営パイプライン運営会社トランスネフチが明らかにした。対ロシア制裁措置によってトランジット輸送料金の支払いが完了しなかったためだ。

  ロシアはこれまでに「ノルドストリーム」経由の欧州向け天然ガスの供給削減は国際的な対ロ制裁が理由だと非難してきた。同様の供給遮断が石油に及べば欧州のエネルギー危機は一段と深刻化する恐れがある。

  9日のトランスネフチ発表によれば、ウクライナ国内の石油パイプライン網と南部ドルジバ・パイプラインを運営するウクルトランスナフタは、4日にロシア産原油の輸送を停止した。ベラルーシを経由しポーランド、ドイツにつながる北部ドルジバ・パイプラインの供給には影響がないという。

  ウクルトランスナフタからのコメントは得られていない。

  トランスネフチは8月分のトランジット料金を7月22日に支払ったが、同月28日に返金された。同社によれば欧州の銀行はロシアからの国際決済について自行での判断が認められておらず、各国の監督当局による承認が必要となっている。

  トランスネフチは送金の代替手段を検討していると発表資料で述べた。

 

原題:Russian Oil Flows Halted Through Pipeline to Central Europe (1)

(抜粋)

  

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