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パン好きエディターが推薦。あの名店ベーカリーでのマストバイ。

パンの魅力を語り出したら止まらない、4名のエディターがこよなく愛する名店の味とは? 話題沸騰の行列店「I'm donut?」のドーナツバーガーから、ローカルな「kepo bagles」のベーグルまで。オススメのベーカリーで絶対に買うべき品を大公開!

並んでも食べたい、話題のドーナツ屋、アイムドーナツ?のバーガー。(Yui Sugiyama)

「I'm Burger?」バーガー 465円。ふわもちのドーナッツ生地の間にジューシーなハンバーグと野菜をサンド。1つで食べ応え十分。

渋谷の宮益坂上に5月末にオープンした「アイムドーナツ?(I'm donut?)」。福岡発の人気ベーカリーアマムダコタン(Amam Dacotan)が手がけるドーナツ専門店で、渋谷店は中目黒に次ぐ二店舗目。会社から徒歩数分なのでずっと気になっていましたが、この店舗も前出の店舗同様いつも長蛇の列で諦めていました。

ただ、ある日決心して炎天下の中並び、待つこと30分弱。そんなに大きい店内ではないのに、約80もあるという豊富な種類に驚きました。ドーナツといえば菓子パンのイメージですが、珍しい惣菜パンの種類だけでも20種類ほど。この日は目移りしてしまい、思わず甘いパン、惣菜パンと合計10個ほど爆買いしてしまいました。そして、ふわもちの軽い食感に感激!特に「I'm Burger?」というバーガーが絶品で、ドーナツ生地の間にジューシーなハンバーグと少し炒めたキャベツのハーモニーが絶妙でした。リピ必至なドーナツ屋、並ぶ価値ありです!

アイムドーナツ?
渋谷区渋谷2-9-1
www.instagram.com/im.donut_factory

素朴な甘さに癒やされる!メゾン・イチのくるみと山ぶどうのパン。(Kyoko Osawa)

10年以上前に食通のメイクさんから「西駒込に美味しいパン屋があったのだけど、そのパン屋が代官山に移転したらしい!ぜひ行ってみて」とオススメされたのが、「メゾン・イチ」との出会い。それ以降、代官山を訪れた際には、必ず立ち寄るほどお気に入りパン屋さんになりました。

中でも私のお気に入りは、「クルミと山ぶどうのパン」。生地自体に無駄な香りや油分がないため、クルミと山ぶどう自体が持つ自然な甘さが引き立ってくるような味わいです。メゾン・イチでは液体天然酵母や国産小麦を使っているとのことで、そのこだわりが随所にあらわれているのかもしれません。また、山ぶどうの酸味が効いているのも、ポイント!その酸味に病みつきになってしまいます。

最近では店舗も増え、渋谷のヒカリエやJR新宿駅の構内などでも買えるようになったので、もしお近くで見かけたら、手にとってみてください!

メゾン・イチ
東京渋谷区代官山町19-4 2F
http://daikanyama-maisonichi.com/

本場NYと和の違いが楽しめる。ケポベーグルズのベーグル。(Maya Nago)

オーダーしてから作ってくれる、ニューヨークベーグルを使ったビーフパストラミサンド(手前)とサーモンサンド。ベーグルは数種類の中から選べます(今回はどちらも「エブリシング」をチョイス)。

京王線上北沢駅から徒歩約5分というニッチな場所にあるスーパーローカルな店ながら、ベーグルのカテゴリにおいて私的ナンバー1に君臨する「kepo bagles」。ケポのベーグルは、伝統的な「ニューヨークベーグル」と、国産小麦と麹由来の天然酵母を用いた「和ベーグル」の2タイプがあり、それぞれに独自の食感と美味しさがあって甲乙つけがたい。なので、私は訪れる度に、どちらも数種類買ってすぐに食べない分は冷凍保存しています。

もっちもちの食感が特徴の和ベーグルにはいろんな種類があるのですが、私と娘のお気に入りは「焼きりんご」と「いちじくくるみ」。ほかに、粒あんクリームチーズもおすすめです。バルミューダ(BALMUDA)のザ・トースターで軽くトーストして、たいていの場合はクリームチーズを塗って頂きます。

ケポを訪れると必ず購入する「焼きりんご」は、中にレーズンとシナモンを加えてバターソテーした焼きりんごがたっぷり入っています。

わたしを含め、恐らくケポを訪れる人の多くが和ベーグルの独自性とバリエーションの楽しさに魅了されていると思うのですが、個人的には、ニューヨークベーグルにこそ、ここの真価がもっとも表れていると思っています。ぷっくりとした見た目の割に中がスカスカだったり、逆に重すぎたり、というベーグルが本当に多い中、ケポのニューヨークベーグルの食感はもう完璧! 皮はかりっと、中はほどよくもちっとしっとりしていて決して重すぎず、ここに至るまでには並々ならぬ苦労と試作があったに違いないと、食べるたびについ感心してしまうくらいの完成度の高さなのです。

kepo bagles
東京都世田谷区上北沢4-16-13
https://kepobagels.com/

1個で満足感たっぷり。パンデュブーのクロワッサン。(Mayumi Numao)

24〜27層に焼き上げた「クロワッサン」は、「カレー&チーズ」や「粗挽きソーセージ」などの食事系も充実。

今日の朝はクロワッサンとコーヒーの気分!という時に無性に恋しくなるのが、「パンデュブー(pain du boo)」。日本橋の小舟町に今年5月にオープンしたばかりのデニッシュ系がオススメの店です。このエリアは、アメリカ西海岸風のサワードウブレッドを提供する新店「パークレット(Parklet)」も近くにあるので、パン好きの人ならすでに注目しているエリアでしょう。

パンデュブーのクロワッサンの魅力は、なんと言っても噛めば噛むほど味わいが深まる、その食べ応えにあるんです。通常クロワッサンと言えば、中が割と空洞に近い感じの軽い食感で、バターの香りが強いものをイメージしますよね。でもこの店では、ぎっしりと小麦が詰まった食感で、どちらかと言うと重め。そのため、1個食べるだけで満足感が高いのが特徴です。

店舗を切り盛りするキュートな姉妹、長谷川文菜さんと真子さんのこだわりもすごい!一般的なクロワッサンは、9層程度の生地でライトに仕上げるようですが、ここではあえて24〜27層にして独自の小麦のブレンドによる味わいが実感できるようにしているとのこと。程よくバターの香りがするので、バターたっぷりの濃厚なクロワッサンが苦手···という人にこそ食べていただきたい逸品なんです。

苦味の強いオレンジピールがクセになる「パン・オ・ショコラ・オランジュ」。

もう1つのおすすめが、「パン・オ・ショコラ・オランジュ」。チョコレートの甘みに加えて、自家製のオレンジピールを練り込んだ大人の味で、通常のクロワッサンとは異なる生地の折り方にしているというこだわりも。折り方や層の重ね方次第で、味わいの違いが顕著に出るクロワッサン、実に奥が深い! 土日はお休みですが、北品川のテイクアウト専門店(品川区北品川2-5-17)は、週末に向けて金・土の営業なので近くに立ち寄った際は、ぜひご賞味あれ。

パンデュブー
東京都中央区日本橋小舟町12-6 CIRCLES 1F
https://www.instagram.com/pain_du_boo/